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キャラクターの「欲しい」と「必要」は違う、という話

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STUDIO PATTI

2026.07.20 ・ 読了 約3分

どうも、合同会社スタジオパッチ代表の池本です。
今日は「WANTSとNEEDS」の話をします。
…結論から言います。
企業が自社キャラクターを持つ時、多くの場合「欲しいもの(WANTS)」と「本当に必要なもの(NEEDS)」がズレています。
そしてこのズレが、キャラクターを社内や身内だけで作った時に一番起きやすいんです。

WANTSとNEEDS

マーケティングの世界でよく言われる話ですが、お客さんが「欲しい」と口にするものと、本当に「必要」としているものは別物だと言われます。
有名な例で言うと、「ドリルを買う人が欲しいのは穴」という話がありますよね。
ドリルというモノ(WANTS)ではなく、穴を開けられるという結果(NEEDS)が本質だ、という考え方です。
これ、キャラクターにもそのまま当てはまります。
企業が「うちもゆるキャラを作りたい」と言う時、そのWANTSは「かわいいマスコット」です。
でも本当のNEEDSは、「地域や商品に愛着を持ってもらい、長く使われ続ける仕組み」だったりします。

社内で作る罠

ボクは愛知県の行政案件や、たくさんの企業の番組取材を複数ディレクションしてきましたが、その中でよく見てきた光景があります。
それは「社内の誰かが得意だから」という理由でキャラクターを内製するケースです。
担当者がデザインソフトを触れる。
社長の甥っ子が絵が上手い。
若手がイラストを描くのが趣味。
こういう理由でキャラクター制作がスタートすることは、実はかなり多いです。
でも、ここに疑問が生まれます。
そのキャラクターは、誰のために、何のために存在するんでしょうか。
「かわいい」で終わっていないでしょうか。
運用する人がいなくなった瞬間、そのキャラは机の引き出しに眠ることになります。
この不安、実はとても真っ当です。
なぜなら社内制作には、構造的な弱点があるからです。
この弱点を埋めるのが、①②で言った「NEEDSからの設計」なんです。

3つの根拠

根拠は3つあります。
1つ目は「客観性の欠如」です。
社内で作ると、どうしても「社長の好み」「部長のイメージ」が優先されます。
会議で「もっと目を大きく」「うちの会社っぽくない」という声が飛び交い、最終的には誰のためでもないキャラクターが出来上がることがあります。
担当者が「これでいいのかな…」とモヤモヤしながらリリースする、というのはよくある話です。
2つ目は「運用設計の不在」です。
キャラクターは「作ったら終わり」ではありません。
SNS運用、グッズ展開、イベント登場、権利範囲の整理。
ここまで設計して初めて「使われ続けるキャラクター」になります。
社内で作ると、ここがごっそり抜け落ちることが多いです。
絵だけ完成して、「で、これからどう使うんだっけ?」とポカンとする瞬間が来ます。
3つ目は「撤退できない構造」です。
身内が作ったキャラクターは、うまくいかなくても「やめよう」と言い出しにくいものです。
「せっかく作ったから」「〇〇さんが頑張って描いたから」という情に引っ張られ、ズルズルと運用され続け、気づけば誰も愛していないキャラクターだけが残る。
これは企業にとっても、キャラクター自身にとっても、あまり幸せな状態ではありません。
この3つはどれも「WANTS(欲しい)」の視点だけで作った時に起きる問題です。
「NEEDS(本当に必要なもの)」から逆算して設計すれば、防げる話でもあります。
もう一度、結論を言います。
企業が自社キャラクターを持つことには、たくさんのメリットがあります。
愛着形成、地域や商品の顔になる、コミュニケーションの窓口になる。
これは間違いなく価値があることです。
ただし、それを「社内の誰かが得意だから」という理由だけで作ってしまうと、客観性・運用設計・撤退判断のすべてが抜け落ちる可能性があります。
欲しいのはキャ���クターそのものではなく、その先にある「使われ続ける仕組み」のはずです。
そこを見誤らないことが、キャラクター設計の一番の入口だと、ボクは思っています。
実験は続く。
では。

合同会社スタジオパッチ
代表 池本将

おばけのパッチ

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