どうも、合同会社スタジオパッチ代表の池本です。
今日は「キャラクターは人に紐づかない資産になる」という話をします。
本日も結論からいきましょう。
企業がキャラクターを持つ一番静かなメリットは、担当者が変わっても発信の人格が変わらないことです。
ただし、これには但し書きがあります。
身内の誰かの人柄をそのままキャラクターに投影して作ると、結局また同じ問題が起きる、ということです。
「中の人」問題
SNSの運用って、良くも悪くも「中の人」の色が出ますよね。
担当者が変わった瞬間、フォロワーから「あれ、なんかトーン変わりました?」と言われる。
これ、企業アカウントあるあるだと思います。
異動や退職のたびに、口調が変わる。
更新頻度が落ちる。
最悪、誰も引き継げずにそのまま止まる。
よく聞く話です。
発信の中身が「人」に紐づいているせいで、人がいなくなると発信の人格ごと消えてしまうんです。
属人化の再生産
じゃあキャラクターを作ればいいのか、というと、そう単純でもありません。
よくあるのが「うちの若手のノリで作ってみよう」というパターン。
悪気はないんで。
でもこれ、担当者の口癖や好みがそのままキャラクターに移植されるだけなんですよね。
その担当者がいなくなった瞬間、また同じことが起きる。
キャラクターという器を用意したのに、中身は結局「人」のまま。
属人化を、形を変えて再生産しているだけなんです。
もったいないなと、いつも思います。
欲求と恐れで設計
ここで効いてくるのが、キャラクター設計の考え方です。
ピクサー曰く、キャラクターは見た目ではなく「何を望むか」と「何を避けたいか」で定義される、と言われています。
企業のキャラクターも同じです。
担当者の性格をなぞるのではなく、会社が本当に伝えたい価値観と、絶対にやりたくないことを、人格として翻訳する作業が必要なんです。
「うちの会社らしさって何だろう」を、担当者個人の感覚ではなく、言語化して設計に落とす。
これさえできていれば、担当者が入れ替わっても、キャラクターの口調・態度・立ち居振る舞いは変わりません。
マニュアルではなく、人格として引き継げるからです。
もう一つの根拠が、キャラクターは「選択」で性格を語る、という原則です。
困った時にどう答えるか、クレームにどう返すか。
この「選択」の基準さえ最初に決めておけば、担当が変わっても判断がブレません。
「今日はこう答えるべきか」と担当者が毎回悩まなくて済む。
これは現場の負担を減らす意味でも大きいです。
最後にもう一つ。
ディズニーの構造でよく語られるのが、質の高いキャラクターは長く使われることで価値が積み上がっていく、という話です。
担当者頼みの発信は、その人がいる間しか積み上がりません。
でも「設計されたキャラクター」は、何年経っても同じ人格で発信を続けられる。
時間が味方になるんです。
というわけで、もう一度結論です。
キャラクターを持つ最大のメリットは、発信の人格を「担当者」から切り離せること。
ただしそれは、担当者の個性を投影して作った場合には得られません。
欲求と恐れ、選択の基準まで踏み込んで設計して、初めて「誰が中に入っても変わらない人格」が手に入るんです。
というわけで、実験は続きます。
では。
合同会社スタジオパッチ
代表 池本将

