どうも、合同会社スタジオパッチ代表の池本です。
今日は「ご当地キャラクターに学ぶ愛される設計」の話をします。
本日も結論からいきましょう。
愛されるキャラクターかどうかは、発表した瞬間の見た目では決まりません。
その後どれだけ作り込まれ続けたか、で決まります。
発表直後は叩かれた
2025年の万博の公式キャラクターを覚えていますか。
発表された当初、ネットではかなり批判されていました。
「気持ち悪い」「なんだこれ」という声がたくさん出ていたのを、ボクも見ていました。
でも開幕後、状況はガラッと変わります。
「かわいい」の声が一気に増えて、人気キャラクターになったんです。
これ、面白い現象だと思いませんか。
見た目は発表時から変わっていないのに、受け取られ方だけが変わった。
なぜ人気は逆転したのか
ここで湧いてくるのが「不」です。
第一印象で決まらないなら、企業やクリエイターは一体どこに力を注げばいいのか。
デザインを直せばいいのか、広報を頑張ればいいのか、正直よく分からないですよね。
ボクの答えはシンプルです。
見た目の良し悪し以前に、裏側の作り込みの量と継続が、人の気持ちを動かします。
それが今日の結論の中身です。
根拠は3つあります
1つ目。
このキャラクターの生みの親であるデザイナーは、頼まれていない仕事まで人知れずやり込んでいたそうです。
粘土でモックアップを作り、性格を考えて数十パターンのポーズを描き、絵本まで作った。
発注書に「絵本を作ってください」なんて書いていないはずです。
「せっかくなら」と自分で仕事を増やしにいく姿勢が、キャラクターに厚みを持たせます。
2つ目。
着ぐるみの調整のために、現地に何度も通ったといいます。
画面の中のイラストと、目の前で動くぬいぐるみは、実は別物です。
「思ってたのと違う」「なんか動きがカクカクする」となりがちなポイントを、現場に足を運んで一つずつ潰していく。
地味な作業ですが、これが着ぐるみになったときの「ちゃんと生きてる感じ」を作ります。
3つ目。
既にあった強いロゴのイメージを消さず、あえて活かしながら、その強さを和らげる設計をしています。
ぽっこりしたお腹、くるくる動いて見える瞳、跳ねて目を引くしっぽ。
強すぎるものを全部変えるのではなく、「怖い」を「抱きしめたくなる」に翻訳する。
ゼロから作るより難しい仕事です。
この3つに共通しているのは、どれも「見えない場所での努力」だということです。
絵本もモックアップも、消費者が最初に目にするものではありません。
でも、その積み重ねが後からじわじわ効いてきます。
丁寧さは、時間差で届く
このキャラクターの生みの親は、こんな趣旨のことを話していたそうです。
「丁寧に、魂を込めてつくっていると、時間が経っても魅力が人々に伝わる」と。
これ、ご当地キャラクターや企業のキャラクターを預かる立場からすると、すごく勇気をもらえる話です。
発表直後の反応がイマイチでも、そこで諦める必要はない。
むしろ本当の勝負は、そこから先の運用にあるということです。
ボクも仕事でキャラクターの相談を受けるとき、見た目のクオリティだけを見て判断しないようにしています。
そのキャラクターに、どれだけの設定や物語、細かい動きの検討が積まれているか。
見た目の下に何が眠っているかを、いつも気にしています。
もう一度、結論です。
愛されるキャラクターかどうかは、発表の瞬間では決まりません。
見えない場所での作り込みと、その後の継続が決めます。
ご当地キャラクターや企業のキャラクターを持っている方は、ぜひ一度、自社のキャラクターに「見えない設定」がどれだけあるか、振り返ってみてください。
というわけで、実験は続きます。
では。
合同会社スタジオパッチ
代表 池本将

